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湿疹と蕁麻疹(じんましん)は何が違う?
コラム
2023.06.04

湿疹と蕁麻疹(じんましん)は何が違う?

湿疹と蕁麻疹はどちらも皮膚が赤くなって痒くなる病気ですが、蕁麻疹は突然、急に痒くなることが多いです。それに対して湿疹は徐々に進行していきますので、いつ頃発症したか思い出せないことが多いです。
蕁麻疹は全身のあちこちに症状が出ては消えるのに対して、湿疹の場合は発症した特定の位置に症状が続きます。また蕁麻疹は数時間以内に一旦消えてしまうことが多いのに対し、湿疹は数日から数時間続くことが多いです。

蕁麻疹の7割から8割は原因不明で、ほとんどの蕁麻疹は、特にきっかけがなく現れては消え、そしてまたすぐ出現する。それを繰り返します。大体30分から3時間程度続き消えることが多いようです。蕁麻疹の場合ですと、「蚊に刺された」様なぷくっと盛り上がった発疹となり、数時間後に消えた後は特に色素沈着を残すことはありません。この原因がわからないものを、特発性蕁麻疹といいます。発症してから4週間以内でのものとか特発性急性蕁麻疹、4週間以上続いているものの、特発性慢性蕁麻疹といいます。成人では慢性が多いのに対し、小児では圧倒的に急性のまま終わってしまうケースが多い印象があります。

湿疹は、刺激の強い物質に触れる「外的要因」と、ひとりひとりの体質や体調などの「内的要因」が重なり合って起こります。

\外的要因の代表例/
薬剤・化学物質・アレルゲン・昆虫・金属・日光・ゴムによる締め付けや圧迫・カビ・細菌・気候変化など。

\内的要因の代表例/
アレルギー体質・アトピー素因・内臓疾患・肌のバリア機能低下・皮脂や汗の量など。 

湿疹の診断では、症状が続いている長さによって「急性湿疹」と「慢性湿疹」に分けて考えます。
「急性湿疹」は出始めてから数時間または数日以内の湿疹で、多くのケースでは早期の治療によって改善します。
「急性湿疹」は自然に良くなることもありますが、治療しないで放置していると「慢性湿疹」になります。
「慢性湿疹」になると患部が堅く、ゴワゴワするようになります。湿疹の場合は皮膚の表面がカサカサざらざらし、赤いぽちぽちがあったり、良く見ると水疱が出来ていたりする場合があります.治った後は色素沈着になることがあります。